スマートワークはじめます【…1年経過しての実感】

それでも必要なオフィス機能は、どうすれば?

(ものすご〜く)久しぶりの投稿です。

さて、一昨年末に「スマートワークはじめます」と宣言した当社ですが、世の中はあっという間に「在宅勤務」がスタンダード化してしまいました。まさかこんなことになるとは夢にも思っていなかったわけですが、私が当初抱いていた「取引先企業様にこのスタイルを受け入れていただけるか」という心配は全く必要のないものになりました。本当に驚くばかりです。

ところで、当社が現在の働き方を「スマートワーク」と呼んでいるのには、単に「在宅勤務」ということではなく、基本的には「在宅」であろうと「帰省先」であろうと「旅行先」であろうと、ようするに「場所は問わずに」というところに理由があります。(ちなみに全社員完全在宅勤務が基本です)

この実現のためには、以下のような変革を行い、オフィスのない会社へと移行ました。

  • 固定電話+ビアジネスホン → 050代表番号+オンラインビジネスホン(dialpad)への移行
  • 業務タスク管理ツール(click up)の導入(コミュニケーション、タスク管理、勤怠管理)
  • 郵便物等はスキャニングして共有
  • 発送物は各社員がヤマトビジネスメンバーズに発送情報を入力し、本店で一括して発送
  • 毎朝オンライン朝礼を実施して情報共有、コミュニケーションを図る
  • 社員個人宅で業務ができるよう、従来の交通費を原資とした「在宅勤務手当」による光熱費・通信費等の補助
  • など

課題がないわけではありませんが、機能的には大きな問題なく稼働できています。

やっぱり働きやすい、という感想

先日、スマートワーク導入後1年が経過したところで、従業員のみなさんとメリット&デメリットを確認し合いました。以下が主な意見です。

[メリット]

  • 通勤時間、体力的負担がない
  • 好きな時間に働ける
  • 集中力が上がり効率良く働ける

[デメリット]

  • 運動不足になりがち
  • メリハリがない
  • 時間配分が難しい
  • 急ぎの相談がしづらい

……と、概ね当初から想定されたものがほとんどです。デメリットの多くは今後、運用面の工夫と各人の努力で解決できると思います。

個人の能力が露呈される!?

勤怠管理にclick upを活用していると前述しましたが、具体的には

  1. 社員個人個人が自分の業務をタスク化
  2. さらに必要に応じてサブタスク化
  3. 各タスクに取り組むときにタイムスタンプを記して、そのタスクに費やした時刻・時間を記録する

ということをルール化しています。これは決して「何時間働いたのか」を管理者がチェックするためのものではなく、あくまでも自己管理として実施しています。仕事を整理し、要した時間を把握することは自分の働き方の改善にも必ず役立つと考えるからです。

そもそも、スマートワークにおいて勤怠・労務を時間で管理するのは難しいものです。ITを駆使すれば厳格な管理も可能かもしれませんが、それはスマートワークとは逆方向へ進むものです。スマートワークは、時間という管理基準から解かれ、自己管理による自由な働き方を求めるものだからです。

すなわち、スマートワークではオフィスありきの働き方とは異なるレベルで、自己管理能力が重要になります。オフィスや就業時間枠というベールがない分、個人能力が明確になり、“なあなあ”は許されません。これは働く側にとっても、雇用側にとっても同様です。何をやっているのかよくわからない社員も、部長も、社長も、丸裸になります。丸裸になることが、スマートワークでは求められるのです。

スマートワークでは、自由な働き方が得られる一方で、仕事への責任を果たして、明示しなけれなければなりません。個人の働き方を最適化して、パフォーマンスを高め、企業力を向上させる大改革がスマートワークです。コロナ禍に迫られて対応するという話ではないのです。

ということで、あらためて私も自宅でのんびりしていたら大変だと感じる今日この頃です。

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Post Author: 櫻井